スマホで ScootRoute をもう一度入れ直そうとして、見つからずに戸惑った。あるいは、評判を聞いて探してみたのに、どのストアにも見当たらない。この記事にたどり着いた多くの人は、たぶんそんな状況だと思う。結論から先に書く。ScootRoute は 多くの環境で入手できなくなっている。Android の Google Play からは削除され、欧州のいくつかの App Store からも消え、日本の App Store でも確認した時点では出てこなかった。だから「ScootRoute 使えない」と感じているなら、それはあなたの端末のせいではない。
はっきりさせておくと、このサイトは私が作っている Urban Rider というアプリの公式サイトだ。だから当然、私には自分のアプリを勧めたい気持ちがある。その点は割り引いて読んでほしい。そのうえで、この記事ではまず ScootRoute が今どうなっているのかを事実に基づいて整理し、次に ScootRoute が何をしようとしていたのかを公平に紹介し、最後に同じ役割を今も果たせる代替として Urban Rider を提示する。けなすためでも、勝ち誇るためでもない。乗り物に合ったナビを必要としている人に、現実的な次の一手を渡すための記事だ。
ScootRoute は今どうなっているのか
まず、確認できる事実だけを並べる。推測と事実は分けて書く。
- Android: Google Play から削除。 ScootRoute アプリ(
com.scootroute.ScootRoute)の掲載ページは、現在「ページが見つかりません」を意味する404を返す。これは複数の地域で確認されている。Android 端末では、もう普通の方法ではインストールできない。 - iOS: 欧州の多くの App Store から消失。 イギリス、ドイツ、オランダのストアでは、すでに ScootRoute が見つからない。私が日本の App Store を調べた時点でも、ScootRoute は出てこなかった。
- 米国の掲載は残っている。 米国の App Store には今も「ScootRoute - Get there safely」の掲載がある。つまり「iOS から完全に消えた」と言うのは正確ではない。正しくは、欧州や日本を含む多くの地域から消え、米国の掲載だけが残っている、という状態だ。
- サイトは生きているが、更新は止まって見える。 scootroute.com 自体は今もオンラインだが、フッターの著作権表示は「©2021」のままで、最近活発に動いている様子はうかがえない。これはあくまで 見え方 であって、会社の状況そのものを断定するものではない。
まとめると、Android と欧州、そして日本の多くの環境では、ScootRoute はもうダウンロードできない。米国の iPhone であれば掲載は残っているかもしれないが、その版の最終更新もかなり前で止まっている。だからこの記事の前提はシンプルだ。ScootRoute を新しく入れられないなら、メンテナンスされている代替が必要になる、ということだ。
ScootRoute は何をしようとしていたのか
代替を語る前に、ScootRoute が目指していたものを公平に振り返っておきたい。ScootRoute は「マイクロモビリティのためのスマートなナビ」を掲げ、スクーターや電動アシスト自転車、原付といった小さな乗り物に向けて作られていた。クルマ用のナビをそのまま流用するのではなく、二輪・小型モビリティの目線でルートを考えよう、という発想自体は良いものだった。
具体的には、好みに合わせたルーティング、つまり速度や勾配、道路の種類、自転車レーンの有無といった条件を加味して道を選ぶこと。さらに音声によるターンバイターンの案内や、よく使うルートの保存にも対応していたとされる。要するに ScootRoute がやろうとしていたのは、乗り物に合わせて道を選び、街なかを安心して移動できるようにすることだった。問題はアイデアではなく、アプリが手に入らなくなってしまったことにある。
同じ役割を果たす代替: Urban Rider
ここから先は自分のアプリの話なので、その分を差し引いて読んでほしい。Urban Rider は ScootRoute と同じカテゴリー、つまりマイクロモビリティと二輪のためのナビアプリだ。ScootRoute がやろうとしていた「乗り物を起点にルートを組む」という考え方を、今もメンテナンスされているアプリとして引き継いでいる。
動き方の核は、車両に合わせたルーティングだ。スクーターや原付のプロファイルを選べば、その乗り物が走れない道路、たとえば高速道路や自動車専用道路、多くのトンネルをデフォルトで外す。125cc 以下が日本でこれらを走れないのと同じ理屈だ。バイクのプロファイルにすれば速度の高い道路が戻り、そこから細かく調整できる。所要時間は、同じ道を走る平均的なクルマではなく、街なかの低い速度を前提に計算する。30 km/h で走る原付に、60 km/h 想定の到着時刻を見せても意味がないからだ。
走行中は ミニマルモード が画面を、次の指示・距離・自分の速度だけに絞る。ハンドルにマウントしたスマホをちらっと見て読み取れるのは、せいぜいその程度だ。次の曲がり角は Apple Watch にも出るので、スマホは固定したままでいい。電動で走る人にはルート沿いの充電スポットも示す。料金は無料で、アカウントは不要、走行履歴は端末内に保存するプライバシー重視の設計だ。正直に書いておくと、現状は iOS が先行していて、Android はテスト中。そこは ScootRoute の Android ユーザーには物足りない点かもしれないが、テストには参加できる。
ScootRoute と Urban Rider、ほしい機能で比べる
ScootRoute はもう新規に入れにくいので、ここでは「ScootRoute が提供していたこと」を公平に振り返りつつ、Urban Rider と並べてみる。
| ほしいもの | ScootRoute(提供していた内容) | Urban Rider |
|---|---|---|
| 入手できるか | Android は削除、欧州・日本の App Store で消失、米国の掲載のみ残存 | iOS で入手可能、Android はテスト中 |
| 乗り物に合わせたルーティング | マイクロモビリティ向けに提供(速度・勾配・道路種別・自転車レーンを加味) | はい。スクーター・原付・バイクのプロファイルを選べる |
| 走れない道路をデフォルトで回避 | 道路種別の好みに対応 | はい。高速道路・自動車専用道路・多くのトンネルを既定で除外 |
| 低速に合わせた所要時間 | 速度の好みを反映 | はい。街なかの低い速度を前提に計算 |
| 音声案内・ルート保存 | 音声ターンバイターン、ルート保存に対応 | はい。ターンバイターン案内とミニマルモード |
| 料金とプライバシー | 掲載情報による | 無料、アカウント不要、走行履歴は端末内に保存 |
| 更新状況 | 更新が止まっているように見える(©2021) | 活発に開発・更新中 |
表のとおり、両者は同じ仕事をしようとしている。違いは、片方が今も動き、更新され、手に入るという一点に尽きる。マイクロモビリティ全般の考え方を整理したい人はマイクロモビリティ完全ガイドを、街なかでの移動とルート選びの基本は都市ナビゲーション・ガイドを、スクーター向けの各ナビアプリを横断的に見たい人はスクーター・原付向けナビアプリの比較もあわせて読んでほしい。
ScootRoute から乗り換えるときに見ておきたいこと
別のアプリに移るのは少し面倒に感じるかもしれないが、確認すべき点はそう多くない。
- 自分の端末で動くか。 iPhone なら、Urban Rider はそのまま入手できる。Android は現在テスト中なので、まずはテストに参加する形になる。
- 自分の乗り物のプロファイルがあるか。 スクーター、原付、バイクのいずれかを選び、走れない道路が既定で外れていることを確かめる。これが ScootRoute で気に入っていた部分の中心なら、ここを最初に試すといい。
- よく使うルートを入れ直す。 保存したルートは新しいアプリには引き継がれないので、通勤や通学など定番の経路は登録し直しておくと快適だ。
- 料金とデータの扱いを確認する。 Urban Rider は無料で、アカウント不要、走行履歴は端末内に保存する。サブスクの解約忘れを心配する必要はない。
大きな話をすれば、論点は単純だ。マイクロモビリティのライダーは、これまでクルマ用ナビの「おまけ」で済まされがちだった。ScootRoute はそこに正面から向き合おうとした良い試みで、惜しくも手に入らなくなった。だからこそ、同じ発想を今も動く形で続けているアプリには価値がある。乗り物を後回しにするのではなく、乗り物を起点にするナビを、一度試してみてほしい。
よくある質問
ScootRoute はまだ使えますか?
ほとんどの地域で入手できなくなっています。Android では ScootRoute アプリが Google Play から削除され、アプリのページ(com.scootroute.ScootRoute)は現在「ページが見つかりません」の404を返します。iOS では欧州の多くの App Store、たとえばイギリス、ドイツ、オランダのストアから消えています。日本の App Store でも確認した時点では見つかりませんでした。米国の App Store には「ScootRoute - Get there safely」の掲載が残っていますが、Android と欧州、そして日本の多くの環境では、もうダウンロードできないというのが正直なところです。
ScootRoute アプリに何があったのですか?
公式の発表は見当たりません。確認できる事実としては、Android 版が Google Play から取り下げられ、欧州や日本を含む多くの App Store からも姿を消したことです。サイト scootroute.com 自体は今もオンラインですが、著作権表示は「©2021」のままで、最近の更新が止まっているように見えます。あくまで見え方であって会社の状況を断定するものではありませんが、利用者の立場では、もう新規にインストールできない状況だと考えておくのが安全です。
ScootRoute のようなアプリはありますか?
あります。Urban Rider は ScootRoute と同じく、マイクロモビリティ、つまりスクーター、電動アシスト自転車、原付、電動キックボードのために作られたナビアプリです。車両を起点にルートを組み、その乗り物が走れない道路を外し、街なかの低い速度に合わせて所要時間を出します。音声案内や保存したルートにも対応します。現在も活発に開発・更新されており、iOS で無料、Android はテスト中です。
ScootRoute の一番良い代替アプリはどれですか?
日常の街乗りでマイクロモビリティに使うなら、現時点で最も筋の良い代替は Urban Rider です。ScootRoute が目指していた「乗り物に合わせたナビ」という発想をそのまま引き継ぎつつ、現在もメンテナンスされている点が大きな違いです。スクーター・原付プロファイルでは高速道路や自動車専用道路をデフォルトで除外し、ミニマルモードで画面を最小限に保ちます。無料で、アカウントは不要、走行履歴は端末内に保存します。正直に言えば現状は iOS が先行し、Android はテスト中です。
Urban Rider は Urban Rider 自身のアプリですか?
はい。このサイトは Urban Rider の公式サイトで、Urban Rider は私たち自身が作っているアプリです。その点は割り引いて読んでいただいて構いません。ここでは ScootRoute が何を目指していたのかを公平に紹介したうえで、同じ役割を今も果たせる選択肢として Urban Rider を提示しています。
